2018年4月15日日曜日

西郷どん 第14回 感想 セカイ系大河

@君じゃなくてもいい

 ひーさまが破り捨てた一橋言行録

 橋本の努力が水の泡だと項垂れる西郷に微笑む橋本

 なぜなら一橋言行録には「写し」があった

 橋本左内「写しはいくらでも有ります」

 
  一橋を将軍に推す彼らにとって

 一橋とは英邁で異国に通じた出来る男

 それは属性の話であって一橋の本質の話ではない

 一橋派が求めているのは”英邁で異国に通じた出来る男”なのであって

 責任を恐れ夜遊びに逃げる18歳(おそらく)の男子ではない

 極端に言えば英邁で異国に通じた出来る男なら誰でもいい

 「写しはいくらでも有ります」

 今のところは一橋慶喜しか居ないから彼を求めているだけだ

 ひーさまはそれが面白くないのだ

 自分を求められるほどに彼の心には次の言葉が木霊するのだ

 「写しはいくらでも有ります」


 西郷の言葉に感化されたとは思えない

 「お前の命は、今死んだあの男と同じだ」

 「だが、お前は国を変えることが出来るのだ」

 これでは一橋派の口説き文句を繰り返しただけだ

 
 では、なぜ、ひーさまは将軍になろうと思ったのか

 答えは放送の中にあった

 彼が将軍になってやると言ったのは誰にたいしてか?

 井伊直弼にたいしてだ


 なぜなら井伊だけは

 ひーさまのことを責任を恐れ夜遊びに逃げる18歳(おそらく)の男子

 だと見ていたからだ

 「逃げてばかり居る男」

 井伊だけが生身の一橋を見ていた

 自分の本質を見透かされるのは

 それはそれで18歳(おそらく)には面白くなかっただろうが

 
 誰も見ようとしなかった自分の中の18歳の部分を見つけられて

 一橋は、ふんぎりがついたのだと思う

 男子から男になるふんぎりが

 ”若旦那”から将軍に成るふんぎりが、ついたのだと思う

 そんな男子の可憐な決意は、いつも報われないものだが


@井伊直弼最高

 茶室の場面すげえ良かった

 俺が西郷だったらぜってえ井伊についてくは

 南紀派にも南紀派なりの信念があるのが伝わってきて良かった

 変えたいと変えたくないの闘い

 

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