2013年6月1日土曜日

『原発幻魔大戦』と『社会を変えるには』について思うこと


社会を変えるには』が売れてる


 



『社会を変えるには』のざっくりした感想


 売れてます。面白い本です。

 社会を変える=選挙で勝つ
 では無い

 政治不信とは、『私の意見が代表されてない』ということ

 しかし、これは『現実の政策に私の意見が採用されてない』とは
 違う。

 たとえ、意見が採用されなくても

 決定する場面に参加できれば それで政治不信は無くなる

 民主主義とはそういうことだろ!

 でもそういう民主主義は直接民主主義だけ
 直接民主主義が可能なのは村とか街レベル

 だから地域共同体が大事だおね
 
 あ、ナショナリズムとグローバリズムは死ねよ


 って内容です、 たぶん

 あとでまじめな書評をします






原発幻魔大戦



 




 野 田 内 閣

 野田前首相が表紙の本を探していたら
 ぴったりの本があったので買いました

 それで読んでみたらビックリ

 読み終わった今もびっくりしてます

 内容は東日本大震災以後の原発問題について
 一市民が右往左往するマンガです。





すれ違う二人

 小熊も『原発幻魔大戦』のサトーも

 原発反対 デモ賛成 反米

 という点では一緒なんです


 ただ小熊の方が世渡り上手と言うか
 地に足はついてるのです

 小熊は学者としての矜持を(逃げ道ともいう)をちゃんと持ってます
 彼は自分は扇動するのではなく、こういう考え方もありますよと
 提案出来ればそれでいいと言ってます
 彼の姿勢は真摯です。学者として文句のつけよう無いです


 それに比べたらサトーは学もないしチカラも無いし金も無い
 行動力はあるようで、実際はそんな無い
 
 でも文句だけはある。世の中に、日本に、日本人達に
 
 つまるところセカイに
 
 小熊はきわめて冷めた目で日本を視て、日本について考えています。

 サトーは物理的にも小さな目でスマホを視て、セカイについて考えています。

 

セカイ系とはなんだったのか

 小熊の態度と比べたらサトーは滑稽です

 自分には何も出来ないのに
 次々とスマホに飛び込んでくる世界情勢に
 一喜一憂する姿はギャグに見えてもおかしくないです

 なんで彼はそうまでして世界情勢にのめり込むかと言ったら
 サトーは全部を、つまりセカイを救おうとしてるからです

 小熊や、今の新書がばんばか売れてるような知識人のはやりは
 『ローカリズム』です。地域共同体最高、他は糞という態度です

 これはセカイ系とは真逆の、糞みたいな手垢のついた思想です。

 『生まれ育った地域の共同体を大事にしましょう』

 これは良い思想なんでしょう。 豊かな地域に生まれた人たちにとっては

 

 救えるものだけを救う

 これが有るべき大人の姿なんでしょう。現実主義です。
 手の届く範囲での正義。

 手の届かないものを掬い上げるのは無理です
 無理を通せば道理が引っ込みます

 でも全部を救おうとしなければ
 なにも救えないと思います
 そう思わないとやっていけないことが人間にはあると思います
 若い人がセカイ系に惹かれるのはそこにあると思うのです



ビームとは希望の閃光だった・・・!?

 ・設定がスカスカ

 ・親・社会の不在

 ・個人とセカイの運命が直結してる

 つまり原発幻魔大戦はすぐれてセカイ系なマンガなのです

 ぼう画像掲示板ふたばで見かけた書き込みで
 この記事を閉めたいと思います


 『主人公の思ったこと考えや行動が本筋に一切影響しないでお話が淡々と進んでいく漫画ってなんか斬新』